太宰 治

東京八景

(苦難の或人に贈る)

新字新仮名 約21,319字・読了目安43分

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伊豆の南、温泉が湧き出ているというだけで、他には何一つとるところの無い、つまらぬ山村である。戸数三十という感じである。こんなところは、宿泊料も安いであろうという、理由だけで、私はその索寞たる山村を選んだ。昭和十五年、七月三日の事である。その…

作品情報

初出「文学界」1941(昭和16)年1月号
分類NDC 913
公開日2006-07-07
最終更新2014-09-18
底本 「走れメロス」新潮文庫、新潮社
入力土屋隆
校正野口英司

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