宮本 百合子

小祝の一家

新字新仮名 約15,219字・読了目安30分

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一 二月の夜、部屋に火の気というものがない。 乙女は肩当てが穢れた染絣の掻巻をはおり、灰のかたまった茶色の丸い瀬戸火鉢の上へヘラ台の畳んだのを渡したところへ腰かけ、テーブルへ顔を伏せて凝っとしている。 厳しい寒気は、星の燦く黒い郊外の空から…

作品情報

初出「文芸」1934(昭和9)年1月号
分類NDC 913
公開日2002-06-03
最終更新2014-09-17
底本 「宮本百合子全集 第四巻」新日本出版社
入力柴田卓治
校正松永正敏

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