宮本 百合子

鏡の中の月

新字新仮名 約7,284字・読了目安15分

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二十畳あまりの教室に、並べられた裁縫板に向って女生徒たちが一心に針を運んでいた。 あけ放された窓々から真夏の蝉の声が精力的に溺らすように流れ入った。校庭をとりまく大きい樫の樹の梢は二三日前植木屋の手ですかされたばかりなので、俄かにカランと八…

作品情報

初出「若草」1937(昭和12)年10月号
分類NDC 913
公開日2002-06-05
最終更新2014-09-17
底本 「宮本百合子全集 第五巻」新日本出版社
入力柴田卓治
校正原田頌子

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