寺田 寅彦

障子の落書

新字新仮名 約3,303字・読了目安7分

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平一は今朝妹と姪とが国へ帰るのを新橋まで見送って後、なんだか重荷を下ろしたような心持になって上野行の電車に乗っているのである。腰掛の一番後ろの片隅に寄りかかって入口の脇のガラス窓に肱をもたせ、外套の襟の中に埋るようになって茫然と往来を眺めな…

作品情報

初出「ホトトギス 第十一巻第四号」1908(明治41)年1月1日
分類NDC 914
公開日2004-04-14
最終更新2016-02-25
底本 「寺田寅彦全集 第一巻」岩波書店
入力Nana ohbe
校正松永正敏

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