豊島 与志雄

二つの途

新字新仮名 約51,198字・読了目安102分

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一 看護婦は湯にはいりに出かけた。 岡部啓介はじっと眼を閉じていた。そして心の中で、信子の一挙一動を追っていた。――彼女は室の中を一通り見渡した。然し何も彼女の手を煩わすものはなかった。火鉢の火はよく熾っていた。その上に掛ってる洗面器からは…

作品情報

初出「新小説」1920(大正9)年5月
分類NDC 913
公開日2008-10-02
最終更新2014-09-21
底本 「豊島与志雄著作集 第一巻(小説Ⅰ)」未来社
入力tatsuki
校正松永正敏

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