豊島 与志雄

蝦蟇

新字新仮名 約2,136字・読了目安4分

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五月頃から私の家の縁先に、大きい一匹の蝦蟇が出た。いつも夕方であった。風雨の日や、妙に仄白く暮れ悩んだ日や、月のある夕方などには、出なかった。夕闇が濃く澱んでいる時や、細かい雨がしとしと降る時などに、出た。垣根に沿ってのそりのそりと匐ってい…

作品情報

分類NDC 914
公開日2006-01-16
最終更新2014-09-18
底本 「豊島与志雄著作集 第六巻(随筆・評論・他)」未来社
入力tatsuki
校正門田裕志

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