坂口 安吾

南風譜

――牧野信一へ――

新字旧仮名 約2,409字・読了目安5分

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私は南の太陽をもとめて紀伊の旅にでたのです。友達の家の裏手の丘から、熊野灘が何よりもいい眺めでした。 このあたりは海外へ出稼ぎに行く風習があります。それゆゑ変哲もない漁村の炉端で、人々は香りの高い珈琲をすすり、時には椰子の実の菓子皿からカリ…

作品情報

初出「若草 第一四巻第三号」1938(昭和13)年3月1日
分類NDC 913
公開日2006-01-21
最終更新2014-09-18
底本 「坂口安吾全集 02」筑摩書房
入力tatsuki
校正今井忠夫

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