坂口 安吾

をみな

新字旧仮名 約5,451字・読了目安11分

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母。――異体の知れぬその影がまた私を悩ましはじめる。 私はいつも言ひきる用意ができてゐるが、かりそめにも母を愛した覚えが、生れてこのかた一度だつてありはしない。ひとえに憎み通してきたのだ「あの女」を。母は「あの女」でしかなかつた。 九つくら…

作品情報

初出「作品 第六巻第一二号」1935(昭和10)年12月1日
分類NDC 913
公開日2009-06-15
最終更新2016-04-04
底本 「坂口安吾全集 01」筑摩書房
入力tatsuki
校正noriko saito

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