寺田 寅彦

伊香保

旧字旧仮名 約9,544字・読了目安19分

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二三年前の夏、未だ見たことのない伊香保榛名を見物の目的で出掛けたことがある。ところが、上野驛の改札口を這入つてから、ふとチヨツキのかくしへ手をやると、旅費の全部を入れた革財布がなくなつてゐた。改札口の混雜に紛れて何處かの「街の紳士」の手すさ…

作品情報

初出「中央公論」1933(昭和8)年12月
分類NDC 914
公開日2003-11-28
最終更新2014-09-18
底本 「現代日本紀行文学全集 東日本編」ほるぷ出版
入力林幸雄
校正多羅尾伴内

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