書記官
新字新仮名 約20,258字・読了目安41分
一 笆に媚ぶる野萩の下露もはや秋の色なり。人々は争うて帰りを急ぎぬ。小松の温泉に景勝の第一を占めて、さしも賑わい合えりし梅屋の上も下も、尾越しに通う鹿笛の音に哀れを誘われて、廊下を行き交う足音もやや淋しくなりぬ。車のあとより車の多くは旅鞄と…
作品情報
| 初出 | 「太陽」1895(明治28)年2月 |
|---|---|
| 分類 | NDC 913 |
| 公開日 | 2007-04-21 |
| 最終更新 | 2014-09-21 |
| 底本 | 「日本の文学 77 名作集(一)」中央公論社 |
| 入力 | 川山隆 |
| 校正 | 土屋隆 |
底本情報の詳細は青空文庫の図書カードを参照してください。