岡本 綺堂

籠釣瓶

新字新仮名 約67,300字・読了目安135分

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一 次郎左衛門が野州佐野の宿を出る朝は一面に白い霜が降りていた。彼に伴うものは彼自身のさびしい影と、忠実な下男の治六だけであった。彼はそのほかに千両の金と村正の刀とを持っていた。享保三年の冬は暖かい日が多かったので、不運な彼も江戸入りまでは…

作品情報

分類NDC 913
公開日2000-06-12
最終更新2014-09-17
底本 「江戸情話集」光文社時代小説文庫、光文社
入力tatsuki
校正かとうかおり

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