林 不忘

釘抜藤吉捕物覚書

13 宙に浮く屍骸

新字新仮名 約16,604字・読了目安33分

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一 空はすでに朝。 地はまだ夜。 物売りの声も流れていない。 深淵を逆さに刷くような、紺碧のふかい雲形――きょう一日の小春日を約束して、早暁の微風は羽毛のごとくかぐわしい。 明け六つごろだった。朝の早い町家並びでも、正月いっぱいはなんと言っ…

作品情報

分類NDC 913
公開日2008-08-05
最終更新2014-09-21
底本 「一人三人全集Ⅰ時代捕物釘抜藤吉捕物覚書」河出書房新社
入力川山隆
校正松永正敏

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