林 不忘

釘抜藤吉捕物覚書

10 宇治の茶箱

新字新仮名 約12,345字・読了目安25分

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一 「勘の野郎を起すほどのことでもあるめえ。」 合点長屋の土間へ降り立った釘抜藤吉は、まだ明けやらぬ薄暗がりのなかで、足の指先に駒下駄の緒を探りながら、独語のようにこう言った。後から続いた岡っ引の葬式彦兵衛もいつものとおり不得要領ににやりと…

作品情報

初出「探偵文藝」1925(大正14)年4月
分類NDC 913
公開日2008-07-31
最終更新2014-09-21
底本 「一人三人全集Ⅰ時代捕物釘抜藤吉捕物覚書」河出書房新社
入力川山隆
校正松永正敏

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