岸田 国士

灯ともし頃

新字旧仮名 約2,074字・読了目安4分

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荒廃した庭園の一隅。 藻屑に覆はれた池のほとり。 雑草の生ひ茂つた中に、枯れ朽ちた梅の老樹。 晩春――薄暮。 少年が一人、ぽつねんと蹲つてゐる。手に持つた竹竿で、時々、狂ほしく草叢を薙ぐ。顔は泣いてゐるが、涙は出てゐない。 帽子が傍らに脱ぎ…

作品情報

初出「女性 第七巻第四号」1925(大正14)年4月1日
分類NDC 912
公開日2012-02-03
最終更新2016-04-13
底本 「岸田國士全集1」岩波書店
入力kompass
校正門田裕志

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