野村 胡堂

銭形平次捕物控

054 麝香の匂い

新字新仮名 約12,805字・読了目安26分

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一 「旦那よ――たしかに旦那よ」 「…………」 鬼になった年増芸妓のお勢は、板倉屋伴三郎の袖を掴んで、こう言うのでした。 「ただ旦那じゃ解らないよ姐さん、お名前を判然申上げな」 幇間の左孝は、はだけた胸に扇の風を容れながら、助け舟を出します…

作品情報

初出「オール讀物」文藝春秋社、1936(昭和11)年8月号
分類NDC 913
公開日2018-10-15
最終更新2019-11-23
底本 「銭形平次捕物控(六)結納の行方」嶋中文庫、嶋中書店
入力特定非営利活動法人はるかぜ
校正結城宏

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