谷崎 潤一郎

少年

新字新仮名 約24,617字・読了目安49分

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もう彼れ此れ二十年ばかりも前になろう。漸く私が十ぐらいで、蠣殻町二丁目の家から水天宮裏の有馬学校へ通って居た時分―――人形町通りの空が霞んで、軒並の商家の紺暖簾にぽか/\と日があたって、取り止めのない夢のような幼心にも何となく春が感じられる…

作品情報

初出「スバル」1911(明治44)年6月号
分類NDC 913
公開日2016-06-25
最終更新2016-03-04
底本 「潤一郎ラビリンスⅠ――初期短編集」中公文庫、中央公論社
入力砂場清隆
校正門田裕志

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