坂口 安吾

いずこへ

新字新仮名 約19,564字・読了目安39分

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私はそのころ耳を澄ますようにして生きていた。もっともそれは注意を集中しているという意味ではないので、あべこべに、考える気力というものがなくなったので、耳を澄ましていたのであった。 私は工場街のアパートに一人で住んでおり、そして、常に一人であ…

作品情報

初出「新小説 第一巻第七号」1946(昭和21)年10月1日
分類NDC 913
公開日2015-07-06
最終更新2015-05-24
底本 「風と光と二十の私と・いずこへ 他十六篇」岩波文庫、岩波書店
入力Nana ohbe
校正酒井裕二

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