永井 荷風

雨瀟瀟

新字新仮名 約24,802字・読了目安50分

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その年の二百十日はたしか涼しい月夜であった。つづいて二百二十日の厄日もまたそれとは殆ど気もつかぬばかり、いつに変らぬ残暑の西日に蜩の声のみあわただしく夜になった。夜になってからはさすが厄日の申訳らしく降り出す雨の音を聞きつけたもののしかし風…

作品情報

初出雨瀟瀟「新小説」1921(大正10)年3月<br>雨瀟瀟序「雨瀟瀟」野田書房、1935(昭和10)年9月
分類NDC 913
公開日2017-12-03
最終更新2017-12-05
底本 「雨瀟瀟・雪解 他七篇」岩波文庫、岩波書店
入力入江幹夫
校正酒井裕二

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