夢野 久作

白菊

新字新仮名 約13,703字・読了目安27分

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脱獄囚の虎蔵は、深夜の街道の中央に立ち悚んだ。 黒血だらけの引っ掻き傷と、泥と、ホコリに塗みれた素跣足の上に、背縫の開いた囚人服を引っかけて、太い、新しい荒縄をグルグルと胸の上まで巻き立てている彼の姿を見たら、大抵の者が震え上がったであろう…

作品情報

分類NDC 913
公開日2000-10-25
最終更新2014-09-17
底本 「夢野久作全集3」ちくま文庫、筑摩書房
入力柴田卓治
校正kazuishi

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