海野 十三

柿色の紙風船

新字新仮名 約15,669字・読了目安31分

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「おや、ここに寝ていた患者さんは?」 と林檎のように血色のいい看護婦が叫んだ。彼女の突っ立っている前には、一つの空ッぽの寝台があった。 「ねえ、あんた。知らない?」 彼女は、手近に居た青ン膨れの看護婦に訊いた。 「あーら、あたし知らないわよ…

作品情報

初出「新青年」1934(昭和9)年2月号
分類NDC 913
公開日2005-07-10
最終更新2014-09-18
底本 「海野十三全集 第2巻 俘囚」三一書房
入力tatsuki
校正花田泰治郎

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