芥川 竜之介

早春

新字新仮名 約3,625字・読了目安7分

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大学生の中村は薄い春のオヴァ・コオトの下に彼自身の体温を感じながら、仄暗い石の階段を博物館の二階へ登っていった。階段を登りつめた左にあるのは爬虫類の標本室である。中村はそこへはいる前に、ちょっと金の腕時計を眺めた。腕時計の針は幸いにもまだ二…

作品情報

初出「東京日日新聞」1925(大正14)年1月
分類NDC 913
公開日1998-12-11
最終更新2014-09-17
底本 「芥川龍之介全集5」ちくま文庫、筑摩書房
入力j.utiyama
校正奥西久美

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