太宰 治

猿ヶ島

新字新仮名 約5,922字・読了目安12分

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はるばると海を越えて、この島に着いたときの私の憂愁を思い給え。夜なのか昼なのか、島は深い霧に包まれて眠っていた。私は眼をしばたたいて、島の全貌を見すかそうと努めたのである。裸の大きい岩が急な勾配を作っていくつもいくつも積みかさなり、ところど…

作品情報

初出「文學界」1935(昭和10)年9月号
分類NDC 913
公開日2000-12-15
最終更新2014-09-17
底本 「太宰治全集1」ちくま文庫、筑摩書房
入力柴田卓治
校正すずきともひろ

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