石川 啄木

漂泊

旧字旧仮名 約14,215字・読了目安28分

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一 曇つた日だ。 立待岬から汐首の岬まで、諸手を擴げて海を抱いた七里の砂濱には、荒々しい磯の香りが、何憚らず北國の強い空氣に漲つて居る。空一面に澁い顏を開いて、遙かに遙かに地球の表面を壓して居る灰色の雲の下には、壓せれれてたまるものかと云は…

作品情報

分類NDC 913
公開日2003-04-07
最終更新2014-09-17
底本 「石川啄木作品集 第二巻」昭和出版社
入力Nana ohbe
校正松永正敏

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