梶井 基次郎

筧の話

新字新仮名 約1,983字・読了目安4分

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私は散歩に出るのに二つの路を持っていた。一つは渓に沿った街道で、もう一つは街道の傍から渓に懸った吊橋を渡って入ってゆく山径だった。街道は展望を持っていたがそんな道の性質として気が散り易かった。それに比べて山径の方は陰気ではあったが心を静かに…

作品情報

初出「近代風景」1928(昭和3)年4月号
分類NDC 914
公開日1998-11-27
最終更新2016-07-05
底本 「檸檬・ある心の風景 他二十編」旺文社文庫、旺文社
入力j.utiyama
校正福地博文

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