豊島 与志雄

或る女の手記

新字新仮名 約18,381字・読了目安37分

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私はそのお寺が好きだった。 重々しい御門の中は、すぐに広い庭になっていて、植込の木立に日の光りを遮られてるせいか、地面は一面に苔生していた。その庭の中に、楓の木が二列に立ち並んで、御門から真直に広い道を拵えていた。道の真中は石畳になっていて…

作品情報

初出「婦人倶楽部」1920(大正9)年12月
分類NDC 913
公開日2008-10-02
最終更新2014-09-21
底本 「豊島与志雄著作集 第一巻(小説Ⅰ)」未来社
入力tatsuki
校正松永正敏

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