豊島 与志雄

白蛾

――近代説話――

新字新仮名 約10,660字・読了目安21分

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住居から谷一つ距てた高台の向う裾を走る省線電車まで、徒歩で約二十分ばかりの距離を、三十分ほどもかけてゆっくりと、岸本省平は毎日歩きました。それは通勤の往復というよりは、散歩に似ていました。道筋も気分によって変りました。 会社の方には殆んど仕…

作品情報

初出「群像」1946(昭和21)年10月
分類NDC 913
公開日2008-02-14
最終更新2014-09-21
底本 「豊島与志雄著作集 第四巻(小説Ⅳ)」未来社
入力tatsuki
校正門田裕志

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