死者の書
新字旧仮名 約73,488字・読了目安147分
一 彼の人の眠りは、徐かに覚めて行つた。まつ黒い夜の中に、更に冷え圧するものゝ澱んでゐるなかに、目のあいて来るのを、覚えたのである。 した した した。耳に伝ふやうに来るのは、水の垂れる音か。たゞ凍りつくやうな暗闇の中で、おのづと睫と睫とが…
作品情報
| 初出 | 「日本評論 第十四巻第一号~三号」1939(昭和14)年1月~3月 |
|---|---|
| 分類 | NDC 913 |
| 公開日 | 2012-08-23 |
| 最終更新 | 2016-07-01 |
| 底本 | 「死者の書」中公文庫、中央公論社 |
| 入力 | 菅野朋子 |
| 校正 | 成宮佐知子 |
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