海の霧
新字旧仮名 約9,471字・読了目安19分
1 波の上に夜が落ちる。海に沿ふた甃の路に靄の深い街燈の薄明り、夜の暗色と一緒に、噎つぽい磯の匂ひが、急にモヤモヤした液体のやうに、灯のある周囲に浮きながら流れはじめる。ときどき、外国の船員が、影と言葉を置き去りにして、闇の中へ沈没しながら…
作品情報
| 初出 | 「文藝春秋 第九年第九号」1931(昭和6)年9月1日 |
|---|---|
| 分類 | NDC 913 |
| 公開日 | 2010-05-04 |
| 最終更新 | 2016-04-04 |
| 底本 | 「坂口安吾全集 01」筑摩書房 |
| 入力 | tatsuki |
| 校正 | 伊藤時也 |
坂口 安吾の他の作品
底本情報の詳細は青空文庫の図書カードを参照してください。