山麓
新字旧仮名 約1,673字・読了目安3分
あの頃私は疲れてゐた。遠い山麓の信夫の家で疲れた古い手を眺めてゐた、あの頃。 山麓の一人の女、信夫の奥さんと顔をあはせる。さうすると、ひつそりした山麓の空気が私の鼻先の部分だけ小さくびる/\と震え、そこに出来た小つちやな真空の中へ冷めたい花…
作品情報
| 初出 | 「東洋大学新聞 第一〇一号」東洋大学新聞学会、1933(昭和8)年4月30日 |
|---|---|
| 分類 | NDC 913 |
| 公開日 | 2009-05-26 |
| 最終更新 | 2016-04-04 |
| 底本 | 「坂口安吾全集 01」筑摩書房 |
| 入力 | tatsuki |
| 校正 | noriko saito |
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