坂口 安吾

麓

新字旧仮名 約22,732字・読了目安45分

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1 「ごらんなさい。あの男ですよ」 村役場の楼上で老村長と対談中の鮫島校長は早口に叫んで荒涼とした高原を指さした。 なだらかに傾斜する見果てない衰微。白樺の葉は落ちて白い木肌のみ冷めたい高原の中を、朽葉を踏み、紆るやうに彷徨ふ人影が見えた。…

作品情報

初出「桜 五月創刊号~第二号」中西書店、1933(昭和8)年5月1日~7月1日
分類NDC 913
公開日2010-06-15
最終更新2016-04-04
底本 「坂口安吾全集 01」筑摩書房
入力tatsuki
校正伊藤時也

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