伊藤 野枝

火つけ彦七

新字旧仮名 約12,435字・読了目安25分

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一 今から廿年ばかり前に、北九州の或村はづれに一人の年老つた乞食が、行き倒れてゐました。風雨に曝され垢にまみれたその皮膚は無気味な、ひからびた色をして、肉が落ちてとがり切つた骨を覆ふてゐました。砂ぼこりにまみれたその白髪の蓬々としたひたいの…

作品情報

初出「改造 第三巻第八号」1921(大正10)年7月15日
分類NDC 913
公開日2013-07-23
最終更新2014-09-16
底本 「定本 伊藤野枝全集 第一巻 創作」學藝書林
入力門田裕志
校正Juki

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