永井 荷風

寺じまの記

新字新仮名 約7,543字・読了目安15分

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雷門といっても門はない。門は慶応元年に焼けたなり建てられないのだという。門のない門の前を、吾妻橋の方へ少し行くと、左側の路端に乗合自動車の駐る知らせの棒が立っている。浅草郵便局の前で、細い横町への曲角で、人の込合う中でもその最も烈しく込合う…

作品情報

分類NDC 914 915
公開日2010-07-06
最終更新2019-12-12
底本 「荷風随筆集(上)」岩波文庫、岩波書店
入力門田裕志
校正阿部哲也

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