田中 貢太郎

草藪の中

新字新仮名 約5,577字・読了目安11分

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夕月が射して虫が鳴いていた。益雄はその虫の声に耳を傾けながら跫音をささないようにと脚下に注意して歩いていた。そこには芒の穂があり櫟の枝があった。 それは静かな晩で潮の音もしなかった。その海岸に一週間ばかりいて好きな俳句を作り、飽いて来ると水…

作品情報

分類NDC 913
公開日2012-05-17
最終更新2014-09-16
底本 「日本怪談大全 第一巻 女怪の館」国書刊行会
入力川山隆
校正門田裕志

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