牧野 信一

月下のマラソン

新字旧仮名 約2,629字・読了目安5分

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一 ……去年の春だつた。七郎は一時逆車輪を過つて機械体操からすべり落ち、気を失つた。 ふと吾に返ると沢田が汗みづくになつて自分を背負つてゆく。紅く上気した沢田の頬に桜の花が影を落してゐた。――その儘又沢田の背中で気が遠くなつて、病院の一室に…

作品情報

初出「少年 第一九四号(月世界探検号 十月号)」時事新報社、1919(大正8)年9月8日
分類NDC K913
公開日2011-05-25
最終更新2022-06-16
底本 「牧野信一全集第一巻」筑摩書房
入力宮元淳一
校正門田裕志

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