正宗 白鳥

雨

旧字旧仮名 約3,530字・読了目安7分

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杜若の蔭に金魚が動いてゐる。五月の雨は絶え間なく降つて居る。 私は帝國ホテルの廻廊の椅子に腰をおろして、玻璃越しに中庭を眺めてゐた。いろいろな刺戟から免れて心の閑かな時であつた。 私は下宿屋に於いても温泉に於いても、雨の降る日には屡々少年の…

作品情報

初出「婦人倶楽部 第八巻第八号」講談社、1927(昭和2)年8月1日
分類NDC 914
公開日2013-12-01
最終更新2015-02-06
底本 「正宗白鳥全集第十二卷」福武書店
入力特定非営利活動法人はるかぜ
校正山村信一郎

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