岡本 綺堂

深川の老漁夫

新字新仮名 約5,124字・読了目安10分

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T君は語る。 この頃は年をとって、すっかり不精になってしまったが、若いときには釣道楽の一人で、春は寒いのに寒釣りにゆく。夏は梅雨に濡れながら鯉釣りや蝦釣りにゆく。秋はうなぎや鱸の夜釣りにゆく。冬も寒いのに沙魚の沖釣りにゆく。今から思えば、ば…

作品情報

初出「文藝春秋 第五年 第四號」文藝春秋社、 1927(昭和2)年4月1日
分類NDC 913
公開日2019-11-15
最終更新2019-11-01
底本 「綺堂随筆 江戸のことば」河出文庫、河出書房新社
入力江村秀之
校正noriko saito

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