永井 荷風

ひかげの花

新字新仮名 約54,744字・読了目安109分

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一 二人の借りている二階の硝子窓の外はこの家の物干場になっている。その日もやがて正午ちかくであろう。どこからともなく鰯を焼く匂がして物干の上にはさっきから同じ二階の表座敷を借りている女が寐衣の裾をかかげて頻に物を干している影が磨硝子の面に動…

作品情報

初出「中央公論」1934(昭和9)年8月
分類NDC 913
公開日2018-01-18
最終更新2017-12-26
底本 「雨瀟瀟・雪解 他七篇」岩波文庫、岩波書店
入力入江幹夫
校正酒井裕二

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