尾崎 士郎

十三夜

――マニラ籠城日記

新字新仮名 約13,857字・読了目安28分

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十二月七日。椰子の葉が風にゆれている。ブルー・バードの河岸はいつも見る同じ風景ではあったが、鳴りをしずめた自然の中にさえ無気味な影がちらついている。ブルー・バードの並木道へ出るとさすがに冬の気配が心にせまるようであった。空は青く雲のかげも見…

作品情報

初出「中央公論」中央公論社、1944(昭和19)年4月
分類NDC 913
公開日2020-02-19
最終更新2020-01-24
底本 「尾崎士郎短篇集」岩波文庫、岩波書店
入力入江幹夫
校正フクポー

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