新帰朝者日記 拾遺
旧字旧仮名 約3,117字・読了目安6分
二月五日 葉山の別邸に父を訪ねた。玄關からは上らずに柴折戸を潜つて庭へ這入ると、鼈甲の大きな老眼鏡をかけた父は白髯を撫でながら、縁側の日當りに腰をかけて唐本を讀んで居られたが、自分の姿を見ると、何より先に、去年來た時よりも庭の石に大分苔がつ…
作品情報
| 初出 | 「中央公論 第二十四年第十號」1909(明治42)年10月 |
|---|---|
| 分類 | NDC 913 |
| 公開日 | 2021-04-30 |
| 最終更新 | 2021-03-27 |
| 底本 | 「荷風全集第四卷」岩波書店 |
| 入力 | きりんの手紙 |
| 校正 | 入江幹夫 |
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