岡本 かの子

過去世

新字旧仮名 約10,116字・読了目安20分

この作品を読む Amazonで探す

池は雨中の夕陽の加減で、水銀のやうに縁だけ盛り上つて光つた。池の胴を挟んでゐる杉木立と青蘆の洲とは、両脇から錆び込む腐蝕のやうに黝んで来た。 窓外のかういふ風景を背景にして、室内の食卓の世話をしてゐる女主人の姿は妖しく美しかつた。格幅のいゝ…

作品情報

初出「文芸」1937(昭和12)年7月
分類NDC 913
公開日2004-02-24
最終更新2016-01-16
底本 「日本幻想文学集成10 岡本かの子」国書刊行会
入力門田裕志
校正湯地光弘

岡本 かの子の他の作品

岡本 かの子の作品をすべて見る →

底本情報の詳細は青空文庫の図書カードを参照してください。