豊島 与志雄

蠱惑

新字新仮名 約13,622字・読了目安27分

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――私はその頃昼と夜の別々の心に生きていた。昼の私の生命は夜の方へ流れ込んでしまった。昼間は私にとって空虚な時間の連続にすぎなかった。其処には淡く煙った冬の日の明るみと、茫然とした意識と、だらけ切った世界とが、倦怠の存在を続けているばかりだ…

作品情報

初出「新思潮」1914(大正3)年3月
分類NDC 913
公開日2006-01-04
最終更新2014-09-18
底本 「豊島与志雄著作集 第一巻(小説Ⅰ)」未来社
入力tatsuki
校正小林繁雄、門田裕志

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