豊島 与志雄

地水火風空

新字新仮名 約1,828字・読了目安4分

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月清らかな初夏の夜、私はA老人と連れだって、弥生町の方から帝大の裏門をはいり、右へ折れて、正門の方へぬけようとした。二人とも可成り酔っていた。不忍池の蓮の花に、月の光が煙っているのを眺めながら、一杯傾けての帰りなのである。 八角講堂の裏の、…

作品情報

分類NDC 914
公開日2006-06-03
最終更新2014-09-18
底本 「豊島与志雄著作集 第六巻(随筆・評論・他)」未来社
入力tatsuki
校正門田裕志

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