豊島 与志雄

秦の憂愁

新字新仮名 約9,344字・読了目安19分

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星野武夫が上海に来て、中国人のうちで最も逢いたいと思ったのは秦啓源であった。だが秦啓源は、謂わば上海の市中に潜居してるもののようで、その消息がよく分らなかった。 星野は中日文化協会の人に頼んだ。 協会の人は頭をかしげた。 「秦啓源氏のことは…

作品情報

初出「文芸」1944(昭和19)年11月
分類NDC 913
公開日2006-07-15
最終更新2014-09-18
底本 「豊島与志雄著作集 第四巻(小説Ⅳ)」未来社
入力tatsuki
校正小林繁雄、門田裕志

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