梶井 基次郎

蒼穹

新字新仮名 約2,549字・読了目安5分

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ある晩春の午後、私は村の街道に沿った土堤の上で日を浴びていた。空にはながらく動かないでいる巨きな雲があった。その雲はその地球に面した側に藤紫色をした陰翳を持っていた。そしてその尨大な容積やその藤紫色をした陰翳はなにかしら茫漠とした悲哀をその…

作品情報

初出「文芸都市」1928(昭和3)年3月号
分類NDC 914
公開日1998-10-20
最終更新2016-07-05
底本 「檸檬・ある心の風景 他二十編」旺文社文庫、旺文社
入力j.utiyama
校正野口英司

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