岡本 かの子

花は勁し

新字旧仮名 約18,017字・読了目安36分

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青みどろを溜めた大硝子箱の澱んだ水が、鉛色に曇つて来た。いままで絢爛に泳いでゐた二つのキヤリコの金魚が、気圧の重さのけはひをうけて、並んで沈むと、態と揃へたやうに二つの顔をこちらへ向けた。うしろは青みどろの混沌に暈けて二ひきとも前胴の半分し…

作品情報

分類NDC 913
公開日2005-01-05
最終更新2014-09-18
底本 「岡本かの子作品集」沖積舎
入力松下哲也
校正小林繁雄、門田裕志

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