牧野 信一

沼辺より

新字旧仮名 約12,969字・読了目安26分

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こんな沼には名前などは無いのかと思つてゐたところが、このごろになつてこれが鬼涙沼といふのだといふことを知つた。明るい櫟林にとり囲まれた擂鉢形の底に円く蒼い水を湛へてゐる。やはり噴火口の痕跡なのであらう。 土筆、ぜんまひ、ツバナ、蕨などの芽が…

作品情報

初出「新潮 第三十巻第三号」新潮社、1933(昭和8)年3月1日
分類NDC 913
公開日2010-11-21
最終更新2014-09-21
底本 「牧野信一全集第五巻」筑摩書房
入力宮元淳一
校正門田裕志

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