牧野 信一

夜見の巻

「吾が昆虫採集記」の一節

新字旧仮名 約10,608字・読了目安21分

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一 私は夏の中頃から、鬼涙村の宇土酒造所に客となつて膜翅類の採集に耽つてゐた。私は碌々他人と口を利くこともなく、それで誰かゞ私の無愛想な顔を蜂のやうだと嘲つたが、全く私は眼玉ばかりをぎろ/\させて口を突らせ、蜂のやうに痩せて、あたりの野山を…

作品情報

初出「文藝春秋 第十一巻第十二号」文藝春秋社、1933(昭和8)年12月1日
分類NDC 913
公開日2010-11-27
最終更新2014-09-21
底本 「牧野信一全集第五巻」筑摩書房
入力宮元淳一
校正門田裕志

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