佐左木 俊郎

蜜柑

新字新仮名 約7,226字・読了目安14分

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一 お婆さんはもう我慢がしきれなくなって来た。けれども彼女は、しばらくの間を薄い襤褸布団の中で、ただ、もじもじしていた。 厚い板戸を隔てた台所の囲炉裏端では、誰か客があるらしく、しきりと太い話し声がやりとりされている。折々大きな笑い声も洩れ…

作品情報

初出「随筆」1927(昭和2)年2月号
分類NDC 913
公開日2009-04-24
最終更新2014-09-21
底本 「佐左木俊郎選集」英宝社
入力田中敬三
校正林幸雄

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