中井 正一

壁

新字新仮名 約2,802字・読了目安6分

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群青のところどころ剥げて、木目の寂びてあらわなる上に、僅かに仏像が残っている。みずからの渉跡を没することでみずから無の示す空寂の美わしさを現わす仏像を載せて、壁はみずからを時の錆にまかす。 なぜそこに壁があったのか。なぜそれに仏像が描かれね…

作品情報

初出「光画」1932(昭和7)年6月号
分類NDC 701
公開日2008-05-26
最終更新2014-09-21
底本 「中井正一全集 第三巻 現代芸術の空間」美術出版社
入力鈴木厚司
校正染川隆俊

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