佐藤 垢石

巣離れの鮒

新字新仮名 約1,058字・読了目安2分

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寒い冷たいとはいうが、もう春だ。そろそろと水が温んでくる。川や沼の面に生色ある光がただよって、いつの間にか堤防の陽だまりに霜ぶくれの土を破って芝芽が小さな丸い頭を突き出すと魚も永い冬の蟄居から眼ざめるのである。鮒は晩秋水の深みに落ち込んで腐…

作品情報

初出「釣りの本」改造社、1938(昭和13)年
分類NDC 787 914
公開日2007-07-11
最終更新2014-09-21
底本 「垢石釣り随筆」つり人ノベルズ、つり人社
入力門田裕志
校正仙酔ゑびす

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